冗談抜きで家が建つほど服を買った俺のファッションブログ

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かすかすぴっぴ

ファッション好きな方、どぞ

家が買えるほどの金額を服に使ってみた。その2:僕が服を通して得たものとは?

 僕は服を通して様々なもの失い、たくさんものを得た。

 往々にして、人は出会いと別れを繰り返す生き物だ。

 例えば高校を卒業して大学へ入学したり、前の恋人と別れ、新たな恋人とお付き合いする。世の中には数え切れない例えが存在するが、誰しもが経験するのはこのあたりではないだろうか? もしかしたら読者の皆さんの中にも、最近上述のような所謂「出会いと別れ」を果たした方がいるかも知れない。このように「出会いと別れ」は常に僕たちの身近なところにあるもので、ある意味避けられない現象であり、ともすれば諸行無常と言えよう。

    かくいう僕も、たくさんの「出会いと別れ」を繰り返してきた。上述のように高校卒業→大学入学という環境の変化に伴う「出会いと別れ」もそうだし、前の恋人と別れ、新たな恋人とお付き合いするという恋愛に伴う「出会いと別れ」も経験済だ。しかしながら、洋服を通して「出会いと別れ」を繰り返した経験をした人なんてなかなかいないのではないだろうか? 正確な統計など当然ながら知る由もないのだけれど、割合としてはかなり少ないと僕は思う。こういう人は所謂マイノリティーに分類されると思うのだが、この僕もそのマイノリティーの中の一人だ。

 さて、この「出会いと別れ」は別の言葉に言い換えることが出来る。それは「喪失と取得」だ。つまり何かを失い、新しい何かを得るということ。今回においては前回告知した通り、僕が服を通して何を失い、何を得たのかということにフォーカスして筆を進めようと思う。

 

僕が服を通して失ってきたもの

 まずはこちらから語るとしようか。やはり報告は悪い報告からだ。これはフランス第一政帝にも即位した、かのナポレオン・ボナパルトも明言しているのだから間違いない。ちなみに氏の格言は下記の通りだ。

よい報告は翌朝でよいが、悪い報告は即刻我れを起こせ。 ――ナポレオン・ボナパルト

 さて、ここからが本題だ。見出しの通りではあるが、僕が服を通して失ってきたものについて明言していくことにしよう。が、僕が失ってきたものは一つではない。つまり複数あるわけだが、それらを無理矢理一つにまとめるのは僕の気が進まないし、皆様の理解を得ることも困難を極めてしまう恐れがある。だからいくつかの項目に分けて説明をすることにした。やはり何事も一つずつ片していくことが定石だろう。そう、ひとつひとつ丁寧に。

・失ってきたものその1・家が買えるほどの莫大なお金

 まずはこちらからだろう。暗黙の領海が多すぎる現世において、唯一絶対的に正しいとされているもの。そう、お金だ。正しいからこそ皆がお金を欲しがるし、それにまつわるトラブルも後を絶たない。ちなみに僕はお金とかわいいの二つがこの世の中における絶対的な正義だと確信している。

 しかしながら、お金については前回の記事で散々語りつくしてしまった。だからいまさらわざわざ説明する必要性は皆無だ。恐れ入るが今回においては割愛させて頂く。

・失ってきたものその2・友達

 お次はこちらだ。どんな人にもだいたい一人や二人はいるであろう存在、友達。友達がいれば一緒に遊んだりできるし、旅行なんかをすれば楽しい思い出も出来る。ほかには辛いことがあっても励ましあうこともできたりする。このように友達がいることで生じるメリットはあまりにも大きい。だからこそ人は友達を大事にするし、人によっては自分よりも友達が大事だ! と豪語する人もいるくらいだ。

 もちろん、かく言う僕にも友達はいる。僕は基本的に一人で行動するのが好きで、本来大人数の集まりなんかには積極的に参加するタイプではない。だから所謂リア充のように大勢で「うぇ~い」ってする人種とは対極の存在だと思う。だが、それでも心許せる友人は数人いるし、僕自身はどちらかと言えば誰とでも話せるタイプの人間なので、そこまで友達という存在について苦心したことはない。

 しかし、だ。僕には高校からの付き合いだとか、大学が一緒だとか、そういう類のナチュラルな友達はほとんどいない。普通の人であれば「こいつとは幼馴染で~」とか、「高校からの腐れ縁でさ~」とか、「大学の学友なんです~」とか、自身がいた環境で自然と出来た繋がりがあるものだ。しかし、僕にはそれがほとんどない。せいぜい大学が一緒だった友人が一人か二人いるくらいのものだ。そしてこれは、僕が洋服というものにハマッてしまったことに起因する。

 

服を買うために友達を犠牲にした学生時代

 僕が洋服に目覚めたのは大学3回生の時だ。当時ラッドミュージシャンの洋服に深い感銘を受けたのがキッカケだった。こんなにカッコいい洋服が世の中にはあるんだと興奮したときのあの高揚感と、実際に店で商品を手に取り、どうしようもなくワクワクしたときの感覚は今でもハッキリと覚えている。そしてそこを皮切りに、僕はドップリ洋服の世界にハマッていったのだ。具体的には色々な雑誌をチェックしたり、各ブランドのHPを見たり、緊張しながらセレクトショップなどのお店に足を運んだりと、自身が持ちうる関心・行動の全てが洋服に関連することに注がれていた。

   しかし、洋服を買うには先立つものが必要だ。この場合、購入するための資金である。なにせブランドの洋服は軒並み高い。それこそそれまであまり服に関心がなく、HAREやRAGEBLUEなんかで服を買っていた僕にとってはビックリするくらいの金額だ。しかしそれでも欲しい気持ちは一向に収まらない。どうにかして買い続けたいと強く思った僕は、ほどなくして一つの結論にたどり着いた。

「給料ほぼ全額つっこんだらいけるやん!」

   これだ。大学生でアルバイトであれば、毎月の給料なんてたかが知れている。普通の感覚ならばそこからあれこれやりくりするわけなのだけれど、僕はその思考さえ放棄した。自分が稼いだお金のほとんどを服につぎ込めば済む話だと信じてやまなかったのだ。

 その結果、僕の給料のほとんどが服に消えることになった。口座に給料が振り込まれたら即買い物にいき、前から欲しくてたまらなかったあの服を買う。たとえ前から欲しいものがなかったとしても店に行けば何かしら見つかるものだから、ついつい何かを買って帰ってしまう。このように僕はひとたび買い物に行けば、必ず散財していたのである。だから毎回一瞬で財布の中身は空になり、財布の中には最低限の生活水準を保てるだけの金銭のみが残るようになった。

 当然ではあるが、こうなってはほかに何もできない。残ったお金で出来ることといえばせいぜい毎日昼食だけを買い、最低限の空腹を満たすことくらいだ。それもお店でランチなどの豪勢なものではなく、その辺にあるコンビニで買ったおにぎりやカップラーメンで空腹を凌ぐといった実に質素な食事だった。

    こんな状態なものだから、もちろん友達と遊ぶことなど叶わなかった。たとえばカラオケに誘われたりボーリングに誘われたりしても断っていたし、テスト後に飲みに行こうと言われても断っていた。所属していたサークルには最低限顔だけ出すようにして、飲み会の誘いなどのお金がかかることは全てパスした。学部の友人の誘いを断るのはとくにお咎めはなかったけれど、サークルの方は厳しかったので、けっこうモメたりもした。そうこうするうちに「あいつは付き合いが悪い」と様々なところで悪評が蔓延し、次第に僕にかかる誘いはなくなっていったのだ。

   そこから僕はほとんどぼっちになった。これはまがいなりにも3年間を共にした友達を、洋服のためだけに切り捨てたことに他ならない。しかし、ぼっちになっても特に困ることはなかった。もともと一人で全然イケるタイプの人間で、孤独にはめっぽう強い。学内を一人で歩くことに全く抵抗ないし、そもそも大学内を一人で歩くこと自体おかしなことではない。困ったことと言えば、強いて言うならテスト前にノートを借りれなくなったことくらいだろうか。しかしノートを借りれないくらいで僕が後悔するわけがなく、むしろ煩わしい誘いや人付き合いがなくなって、これでようやく服に注力できると喜んだくらいであった。こうして僕は友達を失い、益々洋服の世界にハマっていったのである。

◆ 服を通して得たもの

    僕は上述の通り、服を得るためにお金と人間関係を犠牲にした。お金はともかくとして、学生時代の人間関係は本来非常に価値があるものだと思うし、それを蔑ろにして服に傾倒してきた僕に対して、今頃多くの人が「こいつやべえわ」と呆れている頃合いだと思う。

   しかしながら、何も失ってばかりではない。失ったものの代わりに得たものもある。ここからは僕が一体何を得ることが出来たのかについてフォーカスしよう。

・新しい友人たち

   僕は大学内で出来た友人のほとんどを失ったかわりに、新しい友達を得ることが出来た。そしてこの新しい友達というのにはある共通点がある。

   それは、みんな「服が好き」ということだ。それぞれがオシャレな洋服を身に纏い、オシャレな髪型をしていて、今までそういう類の人にことごとく縁がなかった僕にとっては、存在そのものが刺激だった。それに、大学内では散々バカにされてきた「服に大枚をはたく」という愚行も、「わかるわかる〜!」と快く受け入れてくれてたのがすごく嬉しかった。

   ちなみに、この時出来た友人と知り合ったキッカケはインターネットだった。僕は当時バンドメンバーを探しており、その募集に応募してきてくれたのが彼だったのだ。彼は服飾専門学校を卒業したばかりの男子で、とにかくオシャレだった。それに同い年のはずなのに、垢抜けているせいか自分よりもはるかに大人びて見えた。そんな彼に同じ男ながら憧れを抱くとともに、インターネットを使えばさらに友達ができるかも? という可能性に行き着いたのである。

   そうしてインターネットを駆使した結果、交友関係が増えていった。今までの交友関係とは違う、全く新しい世界との邂逅。一人出会えばその子の友達もまた僕の友達になり、かくして僕は洋服好きな友達を増やすことに成功したのである。

・スナップ経験を通して、さらに広がる交友関係

    さらにもう一つ、友達作りのキッカケとなった出来事を紹介しよう。それがスナップ経験だ。

   ある日、僕は友人と2人で大阪・堀江を歩いていた。たしか、ちょうど買い物の帰りだったと思う。僕らは互いの戦利品に愉悦し、いまから酒でも呑んで祝杯でもあげてやろうと、アメリカ村方面へ歩みを進めているところだった。すると唐突に若い男女二人組が僕らのもとに駆け寄り、こう言ったのだ。

「あの、写真撮らせてもらえませんか?」

    あまりに唐突な出来事で、僕は何を言われているのかさっぱり理解できなかった。「写真ってなんの写真やねん」とポカーンとなったが、何やらバインダーの上の紙には「なんちゃらスナップ」と書いてある。え、スナップってあの雑誌とかでよく見るアレのこと? てな具合に、その時初めて状況を理解したのだ。

    はじめは一緒にいた友人のAくんに言っているのだと思っていた。彼は容姿端麗だし、服装や髪型ももちろん抜かりない。まさにパーフェクトで、それこそ雑誌やファッションサイトなど、ファッションを取り扱うメディアに掲載されていても何ら不思議じゃない人物だ。そりゃあ彼なら声がかかってもおかしくはないだろうし、むしろ自然なこととさえ思う。

    けれども、どうやら僕の目論見は外れたらしい。あろうことかスナップの二人組は、僕の方を向いてこう言ったのだ。

「じゃあまず、お兄さんからお願い出来ますか?」

僕「へ?」

    冗談抜きで僕はこう言った。だってこの僕がスナップだなんて、あまりにお門違いだろうと。

    僕は自分で言うのもなんだが、容姿に恵まれている方ではない。身長は160センチ台で男にしては低く、これは2chのファッション板であれば奇形と揶揄されるほどの低身長だ。さらに顔も別段整っているというわけでもなく、良くて普通と言えるレベルだと思う。ちなみに顔については過去の彼女に「よくそんな顔で生きていけるね」とか、また別の女の子からは「顔が無理」と、訴えればまさに心の殺人罪に適用されそうな残酷な言葉を頂戴仕ったこともある。このように、人によってはブサイクの烙印を押すのかも知れない。

   しかし、結果として僕は彼らが運営しているスナップサイトに掲載された。撮られている最中はすごく緊張していて、十中八九表情筋が機能を停止していたのだけれど、それでも気分の高揚がおさまらなかったことを覚えている。

   その後、彼らとはその場で少し話をして、無事仲良くなることが出来た。互いの連絡先を交換して遊びに行ったりもしたし、その繋がりで新しい友人が出来たりもした。なにせ個人でスナップサイトを運営していて様々な人たちを撮影しているものだから非常に顔が広い。今思えば彼らと知り合わなかったら出会ってなかったであろう人たちがたくさんいる。こうしてスナップ経験を通して僕は新しい交友関係を手にしたのだ。

・雑誌デビュー

    次に紹介したいのが雑誌デビューだ。これも服を好きにならなかったら絶対に体験しなかった事柄である。雑誌デビューなんて普通に生活していてもなかなかできることではないし、一般の感覚から言うと友達が出来ました〜という報告よりも、こちらの方が貴重な情報に聞こえるに違い。僕はいまさらながら、むしろこっちから先に紹介すれば良かったじゃねーかと若干の後悔をしている。しかし、後悔しても既に書いてしまっているし、わざわざ訂正するつもりもない。だから僕は、僕がしたちょっぴり特別な経験、つまり雑誌デビューについてこのまま書き進めようと思う。

    さて、一口に雑誌と言っても様々な雑誌があるわけだが、僕がデビューを果たした雑誌はもちろんファッション雑誌だ。ファッションについてのブログなのだから当たり前だし、仮にこの場でプレジデントやビッグトゥモローなんて言われても腑に落ちないだろう。だからこれは皆さんが予想した範疇の回答だったと思う。

    ここで僕が一体全体どんな雑誌に掲載されてきたのかを明らかにしておこうと思う。いずれもお馴染みの雑誌だから、皆さまの中にも購読されている方がいらっしゃるのではないだろうか? それでは、以下をご覧頂きたい。

その1・TUNE

http://tuneweb.tumblr.com

・個性的な人が多数掲載されており、主に服飾専門学校の学生さんから絶大な支持を得ている。ちなみに姉妹紙のFRUiTSには過去にきゃりーぱみゅぱみゅさんなども掲載されていた。


その2・カジカジH
http://www.cazicazi.net/h/
・関西発の雑誌。ヘアカタログや美容院の情報などをメインに取り扱う。全国規模で展開されており、美容学生さんを中心に人気を博している。

その3・Men’s Non-no
http://www.mensnonno.jp
・ご存知ファッション誌の定番メンズノンノ。巷ではメンノンと略されたりする。服に興味を持ち始めた人が最初に見る雑誌で、おそらく知らない人はいないであろう超有名誌。
 
    以上の三誌だ。いかがだろうか? 上述の通り容姿に劣るこの僕が、さらに言えば普通の会社員で、美容や服飾の業界にコネクションがあるわけでもないこの僕が、これだけの数の有名誌に掲載して頂いたのだ。これはまさに服を好きだったからこそ成し得た特別な体験だったと確信している。掲載された理由はもちろん服が好きだからに他ならない。正確には好きな服を着ることで、時分をちょっぴり良く見せることが出来たからだろう。その結果各誌のカメラマンの目に適い、晴れて雑誌デビューを果たしたわけだ。まさに好きこそ物の上手なれ、僕の中でこの諺が当てはまる唯一の事例である。